DIGEST 美肌育成レーザー
美肌育成レーザーのこと、要点だけ
総合サイト(oebashi.jp)の美肌育成レーザーの解説は、できるだけ詳しくお伝えしようとしたぶん、長い文章になっています。ここでは、はじめての方に知っておいていただきたい要点だけを、短くまとめました。
01
美肌育成レーザーは、肌を焼く、削る、穴をあけるといった治療ではありません。肌の表面は傷つけずに、肌の奥の色素や赤み、コラーゲンのあるところに光を届けて、肌が本来持っている力を引き出すことを目指します。
照射のあとは、ほんのり赤くなる程度で、多くはその日のうちに引いていきます。そのままお化粧をしてお帰りいただけます。通っていることを、周りに気づかれずに続けられる治療です。
02
レーザーというと「熱で焼く」という印象が強いかもしれません。けれど光には、熱のほかにも、肌の細胞の働きを助けるなど、いくつもの働きがあると考えられています。
光の種類によって、届く深さも、働きかけるものも違います。一種類の光だけでなく、その日の肌に合わせて複数の光を組み合わせ、肌を傷つけない範囲で重ねていきます。
03
美容のレーザーには、たくさんの機種や名前があります。ご自分の肌にどれが合うのかを、説明を読んで判断するのは簡単ではありません。
当院では、メニューから機種を選んでいただくことはありません。皮膚科専門医が毎回肌を診て、その日に使う光の種類や強さ、順番を決めます。
使う機械によって料金が変わると、肌に合うものより「安いほう」を選びたくなったり、「高いほうが効く」と感じてしまったりします。治療を値段で選ばずにすむように、費用は機種によって変えていません。
04
最初に、何が肌の美しさを損ねているのかを、医師が詳しく診ます。赤みだと思っていたところが、じつは慢性の皮膚炎だったということもあります。原因がわかれば、ご自宅でその日から気をつけられることもお伝えします。
診察では写真を撮り、治療の前に二人の医師で検討しています。いきなり「○○レーザーの何回コース」をお勧めすることはありません。
05
同じ機械から同じ強さの光を出しても、肌に当てる角度や距離、動かし方、部位ごとの皮膚の厚さによって、光の届き方は変わります。そのため、決まった手順をそのまま当てはめる治療はしていません。
一ショットずつ肌の反応を確かめながら、ゆっくり照射します。施術は、看護師やエステティシャンではなく、すべて医師が行います。
肌の状態によっては、レーザーに、肌を整えるための手当てを組み合わせることもあります。何をどの順番で行うかも、その日の肌を診て医師が決めます。
06
美肌育成レーザーは、1回で大きく変える治療ではありません。基本は4週ごとに通っていただき、毎月同じ医師が前回と比べながら、内容を調整していきます。
肌の調子は、手入れの間があくと元に戻りやすいものです。光の量を2倍にしても、2か月分の治療を1回で行うことはできません。持病で定期的に通院するのと同じように、毎月の積み重ねで肌を育てていきます。
遠方にお住まいの方は、上阪のたびに通っていただく形もご相談いただけます。
07
「このしみを取りたい」というはっきりしたお悩みでなくても構いません。たとえば、次のようなことです。
・くすみ、色むら、しみ
・赤み、細かな血管が目立つ
・毛穴の開き、皮脂のテカリ
・ハリがない、目元の小じわ
・ニキビ、ニキビ跡
・口まわりや頬のうぶ毛
・なんとなく肌が疲れて見える
診察のうえで、レーザー以外の治療(お薬や手術など)が合うと判断した場合は、そちらをご提案することもあります。治療の経過には個人差があります。
08
目指しているのは、ファンデーションに頼らなくてもよい素肌です。ご自宅では、保湿をきちんとしていただくだけで十分です。
特別な化粧品やサプリメントを、当院からお勧めすることはありません。お薬が必要な場合は、診察のうえで処方します。
FEE & RISK
| 大江橋マジック(お顔全体と首の前面) | 60,500円 |
| 初診料(30分まで) | 11,000円 |
| 再診料(概ね15分) | 2,200円 |
すべて自由診療・税込(消費税10%)です。はじめての方は、大江橋マジックからお受けいただきます。範囲を広げるコースは、通院中の方にご案内しています。
主なリスク・副作用として、赤み、ほてり、むくみ、一時的な色素沈着、まれにやけどや水ぶくれが起こることがあります。治療のあとは日焼けを避けてください。効果や経過には個人差があります。
ご予約は、予約フォームから事前問診をお送りください。
FROM THE VICE DIRECTOR 副院長より
2023年、日本形成外科学会の学会誌の年頭の号に、光を使った治療器でやけどが起きた症例の論文が載りました。患者さんご本人が、やけどを起こすほどの治療を受けたと気づかず医師に伝えないことがある。そうした光治療の危うさを広く知らせる、大切な論文でした。
ただ、その考察の中で、熱で温めるための光の治療が、「LLLT(低反応レベルレーザー治療)」の一種として扱われていました。私はこれがLLLTへの誤解を広げてしまうのではないかと考え、学会誌の編集委員長に手紙を送りました。手紙は同じ学会誌に掲載され、編集委員長からも「ご指摘のとおり」とのお返事をいただきました。
一、キセノン光は、いくつもの波長がまざった光で、レーザーではありません。キセノンランプを使い、光の熱で温める治療器です。
二、「低反応レベル」とは、熱を伴わない光の反応、つまり肌の中で起きる生体反応の種類のことです。機械の出力の大きさを分ける「低出力」とは、別のことを指しています。
三、LLLTは、もともと温めて治す治療ではありません。熱を伴わない光のエネルギーで治療するため、本来はやけどを起こさない治療です。
IPLという光の治療器が、登場したときにレーザーと混同されたように、「キセノンもレーザー」という言葉が広まってしまえば、患者さんは自分が受ける治療が何なのかを、正しく知ることができなくなります。
細かな言葉の違いに思えるかもしれません。けれど、光の治療で大切なのは、機械の名前でも、画面に出る数字でもなく、その光が肌の中で何を起こしているかです。言葉があいまいなままでは、治療もあいまいになります。
レーザーの光が肌の中で起こす働きを一つずつ見極め、肌を傷つけない範囲で引き出す。それが、私たちが長年、毎月の照射で積み重ねてきたことです。
副院長 小川 基美(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医・日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医)
小川基美「『キセノン光治療により皮膚障害を起こした1例』(日形会誌, 43:12〜17, 2023.)に対する意見」日本形成外科学会会誌 43巻4号 221ページ(2023年)