マスク表示とその基準 不織布マスクの選び方

性能からマスクを選ぶ

医療用マスクは市販されています

平成15年頃より不織布マスクが家庭用に浸透し、マスクの防御率は大きくアップしました。
ニーズに合う状況にあった適切なマスクと正しい着用で感染対策してくださいね。

不織布であれば効果は一緒?効用について

感染症対策においてマスクは不織布であることは絶対条件です
マスクにはPFE・VFE・BFE、Level表示が記載されています。
サージカルマスクの性能判断に用いられています。

ASTM

ASTM
https://www.astm.org/ が発行する規格があります

ASTM規格
https://ja.wikipedia.org/wiki/ASTMインターナショナル
任意の規格ですが現在では世界で通用する国際規格と言っても過言ではない規格となっています

マスクレベルは1〜3まであります

ASTM-F2100-19等の記載をよく目にします。

医療用マスクの米国規格です。
その中でASTMではマスクの性能をレベル1から3までに分類しています。
レベル3が1番強固なマスクになります
項目別表は下です。
次に解説を加えます。

医療用マスクのレベル検査値
レベル1PFE95%以上
BFE 95%以上
血液不浸透性80
呼気抵抗5.0以下
延焼性クラス1
レベル2PFE98%以上
BFE 98%以上
血液不浸透性120
呼気抵抗6.0以下
延焼性クラス1
レベル3
PFE98%以上
BFE 98%以上
血液不浸透性160
呼気抵抗6.0以下
延焼性クラス1 

マスクを選ぶ際の参考にしてください

PFE 微粒子濾過効率
VFEウイルス濾過効率
BFE細菌濾過効率 
空気中の微粒子やウイルスや細菌がマスクのフィルターでどれだけ濾過されたか(捕集されたか)測定値をパーセントで表しています。
なので数値が高いほど強固なフィルターということになります。

PFE

PFE(Particle Filtration Efficiency)
インフルエンザウイルスは約0.1㎛(マイクロメートル)です
(ちなみに飛沫は3〜5μm)
そのサイズの粒子をどれくらい 濾過(捕集)できたのかを表しています
PFE98%以上であるレベル3のマスクは約0.1㎛サイズの粒子を98%以上濾過(捕集)するという意味です
但し試験粒子はポリスチレン粒子(約0.1_㎛)を使います

以下は同様となります

・ BFE(Bacterial Filtration Efficiency) バクテリア飛沫濾過効率試験
試験粒子 黄色ブドウ球菌の懸濁液(約3μm)
・VFE(Virus Filtration Efficiency)
ウイルス飛沫濾過効率試験)
試験粒子 バクテリアオファージ(約1.7μm)

呼気抵抗ΔP(mmH2O/cm2)

呼気抵抗値
つまり呼吸のしやすさを示しています
数値が大きくなるほど呼吸がしにくくなり
数値が小さくなるほど呼吸がしやすくなるということです
レベル3のマスクがなぜお値段がおヨロシクなるのか?
呼吸抵抗が少ないのに濾過率が高いという相反する事象を同居させているためです
(ドラクエで言うなら「神秘のビスチェ」防御力が高くて動きやすい)

血液不浸透性mmHgと延焼性

血液不浸透性
数値が高いほど液体バリア性に優れているということになります
つまり数値が高いほど血液や体液などの飛散から口や鼻を保護することになります
延焼性
燃え広がりにくさを示しています
これはレベル1も3も同じですね

ここでサイズを把握

ちなみに花粉は30μm
身近でいえば髪の毛の直径3分の1程度 
人間の分解能のほぼギリギリだから見える人は見えると思います。

サイズ感それぞれ

PM2.5は2.5μm。
飛沫のサイズは3〜5μm
飛沫の中にウイルスが存在し飛沫(しぶき)が媒介となってインフルエンザは感染します。

全国マスク工業会会員マスクの表示これがあれば安心だ

このイラストがついたマスクも目安になります

日本は昔からマスクを装用すること手洗いうがいを励行することで感染症を抑え込んできました
日本のマスク歴は意外と古くからあるのです

正しい着用を心がけて

効用の高いマスクを選んだら次はマスクは正しくきちんと着用するを心がけてくださいね。
以上質問の多いマスクの選び方についてお話しいたしました。

N95マスク

日本では防塵マスク規格DS2に相当します
0.3μm以上を95%以上濾過します。
米国労働安全研究所(NIOSH)より認定されています。
https://www.cdc.gov/niosh/index.htm